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2019年11月

【Jazz Vocal. Trumpet】Chet Baker Sings / Chet Baker （1956）

まだかげりのない純粋なトーンが軽快に響く、チェット・ベイカー初期の代表作。一見順風満帆にみえながらも、様々な葛藤を抱えてなお前に進む力強さと純粋さに溢れています。タフネスとは対照的な恋する男の心の機微を捉えた名盤です。

1974年11月スウェーデンで録音されたこのライブテイク。変化していく事に価値が置かれていたJazz。モードジャズ、フリージャズと目まぐるしく変化し、すっかり変わってしまったアメリカを離れ、遠いヨーロッパの地で出会ったふたり。練り上げられた『変わらない良さ』にも価値があると証明してくれています。

愛の悲しみへの処方箋。ポールデスモンドのアルトサックスの柔らかな響きと、隙間を縫う様に紡がれるジムホールのギターが全編で堪能出来ます。ジムホールはソロにおいても非常に評価の高いギタリストですが、数多くのアーティストと共演をしており、共演作としても代表作となる素晴らしいアルバムです。

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