ギターの弦交換の必要性とデイリーメンテナンスについて

お気に入りのギターとずっと楽しく過ごすために

大切なギターを元気に保つための弦交換

弦には寿命がある

ギターの弦は金属で出来ているため、いつか酸化し錆びてきます。それに加えて、常に張力がかかっているため、いつか伸びきってしまいます。

そうです。ギターの弦には寿命があるのです。

慣れてくると、そろそろ替え時かな、と適正な交換時期が見えてくるのですが、今回は弦交換の頻度の目安と、その理由についてメンテナンスの観点も交えてご案内したいと思います。

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弦交換の目安はひと月

弦交換の頻度の目安はズバリ、1ヶ月です。

通常の保管環境と使用頻度で、弦の劣化の兆候が見られたり、手の汗のかき具合などにより既に錆び始めているのがこの頃。

キレイだった弦が、よくプレイするポジションなどで変色していたり、弦の下側をなぞるとザラザラしていたりします。この状態になると、そのままプレイするとギターの寿命を縮める原因となります。

それでは、どういった理由でギターの寿命が縮まるのでしょうか。

錆びた弦でプレイするデメリット

錆びた金属の表面はキレイな時と比べてとてもザラザラとしたものになっていますよね。ギターの弦も同じく、表面がヤスリの様にザラザラしてフレットとの摩擦が急上昇していきます。

錆びた状態の弦で演奏すると、チューニングやピッチが不安定になるばかりかフレット (指板上の金属部分)が弦による摩擦で大きくすり減り、一部分だけ大きくへこむ事での音詰まりなどが起こります。

錆びた弦でギターを弾くのは、大切なフレット にヤスリをかけている様なものなのです。

最悪の場合、フレットのレベリング(すり合わせ)やリフレット(打ち替え)を行わなければならなくなります。

リペア代金が非常に高額なばかりか、フレット打ち替えでは工程上、指板面を削る事になるので、ギターの寿命を縮める結果となるのです。

指板のクリーニングやメンテナンスのためにも

オレンジオイルで指板ケアしましょう。

ひと月ほど弾いていると、指板面に手垢や皮脂汚れなどが溜まっていきます。ひと月ほどであれば、オレンジオイルなどのケアアイテムでキレイにできるのですが、時間が経つと硬化してなかなか取れなくなります。

弦交換のタイミングでローズウッド指板などの無塗装の指板面はオレンジオイルなどで保湿もかねてクリーニングしましょう。ローズウッド指板などの無塗装部分は乾燥が進むとヒビ割れてしまうこともあります。メイプル指板など塗装されている指板は、ボディ用のクリーナーで大丈夫です。

オレンジオイルなど、柑橘系植物油がケアに使われますが、微量ながら酸を含んでおり、つけ過ぎると接着面や塗装を傷めますので、少量の塗布に留めましょう。

フレットの表面もクリーニングでピカピカに。

加えて、フレットも金属。ひと月ほど経つと白く表面に酸化皮膜が出来てきます。チョーキングやビブラートをかけるとひっかかりを感じたりしませんか?

スムーズにフレットと弦が滑らないのも、ひと月ほど経った頃から。弦との接触面の振動効率が落ち、立ち上がりが鈍いなどサウンドにも影響が出ますので、酸化したフレットは金属用の研磨剤などで磨き上げます。

ストラトキャスター 弦交換 手順 指板 クリーニング

この時、指板面に着かない様にマスキングをしてから行います。指板面、特に塗装されていないローズウッドなどの指板では、木材の導管に研磨剤が入り込み取れなくなる恐れがあります。

いちいちマスキングテープでマスキングするのはとても手間がかかりますので、下でご紹介しているフレットマスキングのためのツールを活用すると楽にケアが出来ます。

加えて、オレンジオイルを塗布後にフレットを研磨剤で研磨することをおすすめします。オレンジオイルを先に少量塗布しておくことで、フレット研磨時についてしまう研磨剤を取りやすく出来ます。

研磨剤が指板についてしまった場合でも、少量であれば焦らず軽く拭き取り、もう一度オイルで道管に入り込んだ汚れを拭き取りましょう。

出来ればセットで交換を

劣化した弦はチューニングやピッチの不安定さにも繋がります。弾き始めたばかりの頃は、高音弦を切ってしまうことが良くありますが、1本切れただけだから1本だけ替える、というのは原則避けて、1本切れたらセットで寿命だと思い全ての弦を交換することをお勧めします。

いかがでしたでしょうか。弦交換の頻度については、プレイヤーそれぞれの基準がありますが、こういった理由から1ヶ月を目安にして、クリーニングや簡単なメンテナンスを兼ねて行うことをおすすめします。

大切なギターがいつまでも良いコンディションであなたの側にあり、あなたにいつもプレイする喜びを感じていただければ幸いです。

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